日頃摂っている乳酸菌飲料。本当にいいものなのか?毎日続けていいのか?疑問にお答えします。
東洋医学の「脾」と西洋医学の「脾臓」って同じ?
東洋医学の「脾」と西洋医学の「脾臓」って同じなの?っという質問にお答えします。
ズバリ! 「脾」=「脾臓」ではありません。
「脾」とは、「穀物を蓄える蔵の器官」と言われていて、食物の栄養物質を抽出して全身に運ぶ器官=胃腸ですね。消化に関わる臓器という点では、膵臓も含まれます。
「脾臓」とは血液中の異物を取り除く”フィルターの役割をする臓器であり、全身の免疫機能の要でもあります。
まずは「脾」の解説から
2000年以上前から伝わる東洋医学的な表現は、陰陽、五行が基本となり、日本の漢方理論としてはこれに気血水が入ります。
脾臓を東洋医学で分類するならば「血」になるでしょう。
この考えで内臓諸器官を表現すると、五臓六腑。
五臓が陰(肝・心・脾・肺・腎)六腑が陽(胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦)となります。
でも、西洋医学の臓器だと五臓六腑では臓器が足りませんね。
西洋医学は1400~1500年代くらいから発展してきた医学です。それまでは病気は神からの贈り物として治療しないことが一般的だったようですね。
2000年も前からある東洋医学では細かい臓器の働きを重視するのではなく、病気はすべて繋がっていると考え、自覚症状や症状を重視して治療する為、この分類で十分治療ができたのです。
西洋医学では、何が原因で症状が起きたのかの原因を探そうとした結果、体を用いた実証や解剖を積み重ね、体内の臓器が細かく表現されるようになりました。
だから脾=脾臓ではないのです。
「脾」の機能が衰えると、食物の精気が全身に行きわたらなくなる為、腹部膨満感、腹鳴、下痢、消化不良、食欲不振の他に意欲減退、倦怠感、なども引き起こします。「脾=思い悩む感情」とイコールになっていますので、脾が弱ると思い悩む、思い悩むと脾が痛むことになります。
脾を傷めないためには、しっかり噛んで食べる事。そうすると消化能力が上がります。しっかり噛むと唾液もよくでて虫歯の予防にもなりますし、ダイエットや、老化防止にもなりますよ(^_-)-☆
何故老化防止かというと、脾が痛むと腎に悪影響を与えます。この腎が老化と深く関わっているためです。
体質的に脾(胃腸)が弱い方もいますが、最近のストレス社会の影響で自律神経(肝)を乱し、脾の不調を引き起こしている方も多いのが現状です。
体は複雑に絡み合って動いているので、バランスをしっかりとることが最重要課題です。心と体、そして一番大事な食事のバランスも!!
次に「脾臓」ですが、1つで2つの臓器とも言われています。
一つは血液の中の異物ウィ取り除くフィルターの役割
二つ目は免疫器官です。
人間の身体の中で一番多い細胞は赤血球
60兆個もあるすべての細胞に酸竿を届ける役割です。
直径7~8μmの赤血球は全部で20兆個。全身の細胞の3分の1ですね。
血管の一番細いところは直径5μm。あれ?通らない??
若い赤血球は柔軟性があり、形を変えて通ることが出来ます。
でも時間と共にこの柔軟性は衰えていくため、古くなった赤血球をふるいにかけて古いものはリサイクル(マクロファージが食べて鉄などを回収し事髄)にまわす役割をしているのが脾臓なのです。
赤血球の寿命は約120日。毎日約2000億個の古い赤血球が破壊され、
同じぐらいの数が生まれ循環している。脾臓が活躍して赤血球の若さを保っているから、酸素が全身に行き渡るわけなのです。
脾臓は赤血球だけではなく、全身のリンパ球の4分の1が集まっていて、
微生物などの異物も速やかに処理します。全身の免疫機能の要と言われています。
赤血球がきれいな形でいるためにはここでもやはり食生活が重要になります。
暗視野顕微鏡で血液をみると、赤血球が重なり合っていたり、絡まりあっている方また、クリスタルシュガーと言われる砂糖がキラキラ映るかたもいます。
食の改善をするだけでこれがきれいな赤血球に戻るのですから、食事の大切さを痛感します。
人間の身体はとても複雑で、西洋医学でいう臓器の役割も、まだまだざっくりとしたものではないかと思っています。
脾も脾臓も体の要。 私たちは毎日の食事を摂ることで命を繋いでいます。
その命を抽出するのが脾、全身に運搬する役割が脾臓であると思います。
脾=脾臓ではありませんが、どちらも大事にしておくと、いつまでも若く健康でいられるようです。
脾は「喜燥悪湿(きそうおしつ)」という特徴があり、乾燥に強く湿気に弱い。
だから、「脾」が弱る梅雨時期は、食欲低下や下痢、倦怠感など体が重くなりがちなのです。
一般的には黄色い食べ物(かぼちゃ、玉ねぎ、麦、豆)などが良いとされますが、脾=土=黄と考えて「土の中もしくは土に近いところで育つもの」と覚えてください。
そして控えて欲しいものは、
①冷たい飲み物やお酒②油っぽいもの(消化機能が弱っているときに焼肉食べ放題は禁物!)③・生野菜・生もの(生のものは涼性で更に湿を増し、脾臓をどんどん弱める原因に。)
ちょっと意識して体が喜ぶ生活をしてくださいね!!